百日せきが過去最多に!どんな病気?大人も注意が必要
百日咳の基本情報と流行の背景
2025年、百日せき(百日咳)の感染報告数が過去最多を記録し、特に大人への感染が増えていると報じられています。
百日咳は「ボルデテラ・パータシス菌」による感染症で、激しい咳が長期間続くのが特徴です。
子どもの病気という印象が強いかもしれませんが、実は大人も感染し、重症化することがあります。
咳が出はじめてから数日〜数週間は、風邪と区別がつかないこともありますが、
その後、連続して咳き込む「発作性咳嗽(はっさせいがいそう)」が現れ、なかなか止まらなくなるのが特徴です。
私もシステムエンジニアとして働く中で、咳が3週間以上止まらなかったことがありました。
仕事中の会話や打ち合わせがつらく、マスク越しにむせることもしばしば。
「風邪かな」と思って放っておいたら、実は百日咳だったという経験があります。
「大人でもかかる」ことを知らなかったことが、一番の反省点です。
咳が3週間以上続くときに疑うべき?
一般的な風邪の咳は1〜2週間でおさまることが多いですが、
百日咳の場合は3週間以上、時には2〜3か月続くこともあります。
特に「夜間に咳き込みがひどい」「咳が連続して止まらない」「息を吸うとヒューッという音が出る」といった場合は、
百日咳の可能性を考慮して早めの受診をおすすめします。
私の場合も、咳が出はじめて3週間が経過してからようやく呼吸器内科を受診し、
血液検査とレントゲンで「百日咳の疑いが強い」と診断されました。
百日せきと咳喘息の違いとは?似てるけど別の病気
症状の違い:乾いた咳・夜間の咳の特徴
百日せきと咳喘息は、どちらも「長引く咳」が共通の症状ですが、性質は大きく異なります。
百日せきは感染症です。細菌によるものなので、感染力があり、家族間や職場内でもうつる可能性があります。
一方、咳喘息はアレルギー性の炎症で、感染はしません。気道が敏感になって、乾いた咳が続くのが特徴です。
咳喘息の場合、夜や朝方に強く咳き込み、日中は比較的落ち着いていることもあります。
また、痰が少なく、「乾いた咳」である点は百日咳と共通しています。
私も診断がつくまでの間、「これは風邪?それとも花粉?」と混乱しました。
同じように悩む人が少しでも早く正しい判断ができるよう、違いを知っておくことが本当に大事だと感じます。
感染症かアレルギーか?原因の違いを解説
原因も明確に異なります。
- 百日せき:細菌感染(ボルデテラ・パータシス菌)
- 咳喘息:気道の過敏反応(アレルギーや空気の刺激)
そのため、治療法もまったく異なります。
百日せきは抗菌薬(マクロライド系)が必要ですが、咳喘息には気管支拡張薬やステロイド吸入薬が使われます。
私のように自己判断で市販薬を飲み続けてしまうと、病気の進行を見逃すリスクがあります。
「何週間も咳が続いてるけど、熱もないし…」と放置せず、早めに受診することが本当に大切です。
感染経路や予防策は?周囲にうつす可能性は?
飛沫感染に注意!大人から子どもへもうつる
百日せきは飛沫感染します。
つまり、咳やくしゃみで菌が空気中に放出され、近くにいる人にうつるということです。
特に問題になるのが、大人から子どもへの感染。
大人は軽症で済む場合もありますが、赤ちゃんや免疫が弱い高齢者が感染すると重症化する恐れがあります。
「まさか自分がうつすなんて」と思っていた私も、
実際に周囲に咳をうつしてしまった可能性があると知ったとき、かなりショックでした。
周囲に赤ちゃんがいる家庭では特に注意が必要です。
ワクチンの効果と接種の重要性
百日せきの予防には、ワクチン(DPTやDTaP)が有効です。
小児期に接種されることが多いですが、大人になると免疫が落ちてくるため、再接種が推奨されることもあります。
私自身は、大人でも百日咳ワクチンを受けられると知りませんでした。
呼吸器科の先生にすすめられて受けたのがきっかけで、ようやく自分が「感染源になる可能性」に気づきました。
のどのアトピーや肺がんとの見分け方
「痰が出ない咳」が続いたら注意
のどのアトピーという言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、
咳喘息や咽喉頭アレルギーといった“アトピー性のど炎症”があると、
乾いた咳がずっと続くことがあります。
「咳は出るけど、痰が出ない」「のどがムズムズする」といった症状がある場合は、
アレルギー性の可能性も視野に入れておくべきです。
私もこのケースに当てはまっており、百日せきと診断された後も、
しばらくはアレルギー治療を並行することになりました。
咳の原因は1つではないというのが、体験からわかったことです。
CT検査でわかる?肺がんとの違いはここ
咳が何週間も続くと「まさか肺がんでは?」と不安になる方もいると思います。
私もそうでした。
肺がんの初期症状も「長引く咳」ですが、他にも以下のようなサインがあります。
- 血痰が出る
- 胸の痛み
- 息切れ
- 体重減少
これらの症状がある場合は、CT検査などでの精密検査が必要です。
私の場合はレントゲンとCT検査でがんの所見はなく、
「感染後の気道過敏」と診断されて安心したのを覚えています。
受診のタイミングとチェックポイント
何科にかかればいい?迷ったときの判断基準
咳が続く場合、「内科?耳鼻科?呼吸器科?」と迷いますよね。
基本的には以下のように考えるとスムーズです。
- 風邪っぽい症状 → 内科または耳鼻科
- 咳だけが長く続く → 呼吸器内科
- 咳+アレルギー体質 → アレルギー科
私は最初に耳鼻科を受診して改善せず、
3週間後に呼吸器内科を受診してようやく正しい診断を受けられました。
「症状が長引いたら専門科へ」が合言葉だと思います。
放置して悪化する前に!家庭でできる初期対処法
咳が出始めたときの対処としては、
- マスクの着用(乾燥・感染予防)
- 水分補給をこまめに
- 加湿器で室内の湿度を保つ
- 寝るときは頭を高くして咳を軽減
といった対策が有効です。
ただし、これで2週間以上改善が見られない場合は、
自己判断せず早めに医療機関を受診するようにしてください。