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西澤保彦さん(作家)が死去!死因や年齢や経歴!ミステリーの天才が遺した代表作とは?

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目次

西澤保彦さんが死去|死因や年齢、訃報の詳細

ミステリー界のひとつの灯が消えました。
作家・西澤保彦さんが亡くなったというニュースが流れてきました。
この章では、西澤さんの死去に関する事実をまとめていきます。

死因は肺がん|亡くなった日と享年

亡くなったのは2025年11月9日。
死因は肺がんで、享年64歳。各社の報道で公表されています。

「七回死んだ男」とか「腕貫探偵シリーズ」などで有名な作品を世に輩出されております。

ジャンルとしては少しクセのあるミステリー、SF要素を取り入れていたり、時間軸をいじっていたり。
書店で「ちょっと変わったミステリー」として紹介されることが多かったように思います。

訃報が報じられたタイミングと反応

ニュースとして出たのは亡くなった翌日、11月10日。
ヤフーニュースや朝日新聞が報じ、X(旧Twitter)でもしばらく話題になっていました。

検索してみると、「七回死んだ男、学生の頃に読んだ」や「腕貫探偵、好きだったな」という声が多く、一定の読者にしっかり届いていた作家だったことがよくわかります。

こうしてひとつの時代が静かに幕を下ろす。そんな印象のある訃報でした。

西澤保彦さんの経歴|出身地や作家デビューのきっかけ

静かな作品世界を描き続けた西澤保彦さん。
ここでは、出身地や学歴、作家としてのスタートについて整理していきます。

プロフィールが派手ではないぶん、「どこで生まれて、どんな人生を歩んできたんだろう?」と気になる人もいるかもしれません。

高知県生まれ|早稲田大学卒から作家へ

西澤保彦さんは高知県出身。
その後、早稲田大学に進学し、在学中から創作活動を始めていたそうです。

高知という土地は、どちらかというと文壇ではあまり目立たない印象がありますが、のんびりした土地で育ったことが、あの独特の柔らかさや穏やかな会話劇に影響していたのかもしれません。

大学卒業後にすぐ作家になったわけではなく、しばらくは普通に働きながら執筆を続けていたようです。
「デビューまでに時間がかかってるタイプ」というのも、西澤さんらしいですね。

結果として、デビューは30代後半。遅咲きの部類に入ります。

「解体諸因」でデビュー|デビュー作の評価は?

1995年に『解体諸因』でデビュー。
この作品でいきなり「変格ミステリー作家」として注目を集めました。

ちなみに“変格”って言葉、普段はあまり聞き慣れませんよね。
要するに、ミステリーとしての型をちょっと崩した、変わり種の設定を使う作品のこと。

SF的な設定や時間を操るギミックが多く、「トリックを楽しむ」だけでは終わらない味がありました。
これが西澤作品の特徴になっていきます。

このころから、「普通の推理小説とはちょっと違うけど、クセになる」という評価が広まり、コアな読者がついていきました。

デビューしてからしばらくは、年1~2冊ペースでじっくり作品を出していたようです。

さて、そんな中で誕生した代表作が『七回死んだ男』です。
次で詳しく触れていきましょう。

代表作『七回死んだ男』とは?|西澤保彦の代名詞的作品

西澤保彦さんの名前を聞いて、真っ先に思い浮かぶ作品といえば『七回死んだ男』。
ミステリー小説好きの間では、かなり有名なタイトルです。

ここでは、「どんな話?」「どこが評価されたの?」という点をかんたんに整理してみますね。

タイムループ×本格ミステリーという異色の設定

タイトルからして、気になる感じありますよね。
実際に読んでみると、これは「同じ一日が繰り返される」というタイムループ設定が軸になった本格ミステリー。

主人公が何度も同じ日を体験しながら、起きる殺人事件を止めようとする。
そんな内容です。

時間SFとミステリーのハイブリッドは今でこそ珍しくありませんが、この作品が出た当時(1990年代後半)はかなり新鮮でした。

私自身は正直、この手の「ループもの」は難しそうだと思って敬遠してたんですが、読んだ知人は「読みやすくてびっくりした」と言ってました。
論理の整合性もよく考えられていて、ミステリーファンも納得の構成なんだとか。

途中で混乱しそうな設定をうまく整理して読ませてくれるのが、西澤作品のすごいところだと思います。

どこがすごい?読者や評論家の評価

この作品が特に評価されたのは、「ギミック」と「人間ドラマ」の両立。
時間トリックだけでなく、登場人物の感情や関係性がしっかり描かれていて、単なるパズルで終わらない読後感があります。

ネットのレビューでも
「ラストが切なかった」
「青春小説としても読める」
という感想が多く、幅広い層に刺さったようです。

何より、「多重解決」というコンセプトを形にした功績は大きい。
後続のミステリー作家たちにも、少なからず影響を与えたはずです。

この一冊で一気に名前が知られるようになり、西澤さん=タイムギミックの名手、というイメージが定着していきました。

さて、代表作として語られることの多い『七回死んだ男』ですが、晩年にも話題作がありました。
次は、近年の代表作『異分子の彼女』についてご紹介します。

晩年も輝き続けた|『異分子の彼女』と推理作家協会賞受賞

ベテラン作家になると、過去の作品ばかりが話題になりがちですが、西澤保彦さんは違いました。
2023年には短編『異分子の彼女』で、日本推理作家協会賞を受賞。
これは、晩年まで作風の幅を広げ続けていた証でもあります。

ここでは、その作品と受賞について見ていきましょう。

『異分子の彼女』で描かれた新たなミステリーの可能性

『異分子の彼女』は、日常の中にちょっとした違和感を忍ばせるタイプのミステリー。
派手な殺人事件やタイムトラベルが出てくるわけではありません。
けれど、読後にじんわりと「何かが残る」ような、静かな余韻が魅力です。

読者の中には、「西澤さんってこんな落ち着いた話も書くんだ」と驚いた人もいたのではないでしょうか。
初期の変則的なミステリーとはまた違った作風で、キャリアの後半に新たな一面を見せてくれました。

この短編で初めて西澤作品に触れたという人もいるようです。

日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した背景

推理作家協会賞といえば、日本のミステリー界ではかなり格式のある賞です。
その中でも短編部門は、構成力や発想の鮮度が特に重視されると言われています。

そんな賞を、キャリア30年近くの作家が受賞するというのは、ちょっとした快挙。
現役感を保ち続けていた証でもあります。

私自身もこの受賞をきっかけに、「そういえば名前はよく見るな」と改めて調べてみた記憶があります。
世代やファン歴に関係なく、幅広く読まれていた作家だったんだなと思いました。

ここからは少し視点を変えて、プライベートな部分にも触れていきましょう。
家族構成や身近な人たちとの関係についてご紹介します。

西澤保彦さんの家族構成は?|プライベートな一面に迫る

作品はたくさん残っているけれど、私生活はあまり表に出てこなかった西澤保彦さん。
ここでは、ご家族のことやプライベートな話題について、分かっている範囲で触れていきます。

あまり情報が多くない分、静かに生きてきた作家らしさが伝わってきます。

西澤保彦作品を読むならコレ!初心者におすすめの名作紹介

西澤保彦さんの作品に興味を持ったけれど、「どれから読めばいいの?」という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、初心者でも読みやすく、かつ西澤作品らしさを味わえるおすすめの本をご紹介します。

ミステリー初心者でも安心して読めるラインナップに絞ってみました。

まず読むべき3作品|初心者向けセレクション

以下は、西澤さんの作風を代表する読みやすい3冊です。

  • 『七回死んだ男』
    タイムループ×ミステリーの傑作。複雑そうに見えて意外とスッと読める構成が魅力。
  • 『人格転移の殺人』
    SF要素が入りつつも、ロジックでしっかりまとめられた良質な変格ミステリー。
  • 『腕貫探偵』シリーズ(1巻目)
    少し軽めのノリと会話が心地よい、読みやすさ重視のユーモアミステリー。

この3作品は西澤さん初心者にぴったりの入り口になると思います。

特に『腕貫探偵』は、仕事終わりに1話ずつ読むのにちょうどいいテンポと雰囲気です。

シリーズで読むなら『腕貫探偵』がイチオシ

西澤作品にはシリーズものもありますが、中でも『腕貫探偵シリーズ』はクセが少なく、どの巻からでも比較的入りやすいです。

舞台は市役所というちょっと地味な場所ですが、そこで起こる小さな“謎”を、腕貫をつけた不思議な男が淡々と解いていくというスタイル。

事件そのものよりも、日常のなかの違和感を拾い上げていく感覚が心地よくて、ついつい読み進めてしまいます。

シリーズを通して読むことで、じわじわとキャラクターにも愛着が湧いてきますよ。

これから西澤さんの世界に触れるという方は、ぜひ参考にしてみてください。


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