古屋勇治社長の経歴と学歴
古屋勇治社長は、山梨から全国、そして世界へ甘い幸せを届けるシャトレーゼのトップです。
でもスタートは華やかな役員室ではなく、しっかり現場から。
地元の高校を卒業後、大学で食品や経営の知識を身につけてシャトレーゼに入社。
いきなりスーツ姿で指示を飛ばす…なんてことはなく、白衣を着て製造現場に立ち、シュークリームの行進を見守る日々を送っていました。
筆者はIT業界ですが、現場を知ってる人ってやっぱり強いです。
コードを書いたことがない上司より、バグ修正で夜を明かしたことのある上司の方が、指示が的確。
古屋勇治社長も、そんな「現場感覚のあるトップ」になっていったのだと思います。
学歴については多くを語られていませんが、経歴から見れば机上の勉強と実地の経験をバランス良く積み上げたタイプ。
高校時代から人をまとめるのが得意で、大学では業界研究に励み、人脈も大切にしてきたそうです。
シャトレーゼ躍進を支えた改革の裏側
シャトレーゼの急成長は、数字で見るとかなりインパクトがあります。
2014年度に430億円だった売上が、2023年度には約3倍の1313億円。店舗数も2.2倍。
これ、普通なら「もっと出店だ！」となるところですが、古屋勇治社長は真逆の判断をしました。
なぜかというと、不祥事や社内のバタつきが続いたから。
成長スピードに土台が追いつかず、コンプライアンスが置いてけぼりになっていたわけです。
そこで古屋勇治社長は、出店計画を一時ストップ。
品質保証部に加えて労働安全推進部を作り、社内の安全・品質・コンプラ体制を強化しました。
さらに弁護士やコンサルを招いて定期チェックも実施。
こういう「成長より安定」の舵切りって、なかなか勇気がいります。
このあたりの経営判断が、今のシャトレーゼの“土台固め期”を象徴しています。
次は、古屋勇治社長の経営理念や人材育成へのこだわりを見ていきましょう。
古屋勇治社長の経営理念と人材育成
古屋勇治社長が掲げるのは「三喜経営」。
「お客様に喜ばれる」「取引先に喜ばれる」「社員に喜ばれる」という、シンプルだけど奥深い方針です。
特に社員教育はユニークで、「プレジデント制」という仕組みを導入。
年齢や国籍に関係なく、担当店舗やラインを“経営”させるというものです。
要するに、小さくても社長をやらせるわけです。
エンジニアの感覚だと、いきなり「このプロジェクト、あなたがPMね」と言われる感じ。
失敗もするけど、それ以上に学びが多いんですよね。
古屋勇治社長は成果よりも、挑戦意欲や学ぶ姿勢を重視しています。
このスタイルのおかげで、現場から次々と新しいアイデアや改善案が出てくる。
甘いお菓子を作る会社ですが、育成の方針はかなりスパルタ寄りかもしれません。
では最後に、不祥事を経ての再出発と今後の展望を見ていきます。
不祥事からの再出発と今後の展望
不祥事対応では、社内改革と改善策が徹底されました。
例えば、下請けとの契約ルール見直し、外国人労働者への適正な休業手当支払い、労働時間の管理強化など。
まるでセキュリティホールだらけのシステムを一つずつ塞ぐパッチ作業のようです。
さらに今後2年間は新規出店をほぼ凍結。
その間に人材育成や組織改革を進め、ブランドの信頼回復を優先しています。
もちろん海外展開も視野に入れていて、海外店舗では現地に合わせた商品開発にも力を入れる予定です。
古屋勇治社長の手腕は、派手な拡大ではなく“守りから攻めへ”の切り替えにあります。
これは、長くシステム運用をやってきた人間が、安定稼働のありがたみを知っているのと同じ感覚かもしれません。
これからシャトレーゼがどう進化していくのか、甘党だけでなく経営好きにも目が離せない展開です。