ミック・ラルフス氏が死去!享年と死因は?

伝説のギタリストであるミック・ラルフス氏が2025年6月23日に亡くなられたことが、公式に発表されました。
享年は81歳でした。
イギリスの伝説的バンド「バッド・カンパニー」や「モット・ザ・フープル」でギタリストとして名を馳せたラルフス氏の訃報は、世界中の音楽ファンに大きな衝撃を与えています。
大学時代、私もバンドサークル(メタル系やハードロック)でギターを弾いていましたが、メタル寄りの曲でも「Can’t Get Enough」のようなブルージーなリフを真似していたのを思い出します。
コードにエッジがあるのに、どこか温かみがあって、「こういう音が出せるようになりたい」と心から思ったものです。
バッド・カンパニーの公式Instagramにて、訃報は現地時間6月23日に発表されました。
2016年の脳卒中以降、表舞台からは離れていたラルフス氏ですが、かつてのメンバーやファンとのつながりは絶えることがなかったようです。
公式には死因の詳細は明かされていませんが、晩年の闘病と体調の変化は関係していた可能性が高いと考えられています。
ボーカルのポール・ロジャース氏は「最後に話した時も笑っていた、それが最後になるとは思わなかった」とコメントしており、突然の別れに胸を痛めている様子が伺えます。
ラルフス氏の訃報に触れ、多くのギタリストや音楽ファンがその偉大さを再認識しているようです。
特に70年代〜80年代のクラシック・ロックに影響を受けた人々にとっては、そのギターサウンドは原点とも言える存在です。
バッド・カンパニーでの活躍!代表曲とバンドでの役割
ブルースとロックの中間を行くようなバッド・カンパニーのサウンドにおいて、ミック・ラルフス氏のギターはまさに“核”でした。
バンドの代表曲「Can’t Get Enough」や「Ready for Love」など、イントロを聴くだけで心を奪われるようなギターリフは、ラルフス氏の作曲とプレイスタイルあってこそ実現したものです。
大学時代、ギターアンプを歪ませて練習したとき、「この感じ、ラルフスっぽくてカッコいい!」と後輩に言われたのを今でも覚えています。
ラルフス氏のギタープレイはテクニックの派手さよりも、“間”と“音の表情”を大事にしていて、メロディックで耳に残るフレーズが特徴でした。
バッド・カンパニーのバンド構成において、ポール・ロジャース氏のボーカルを引き立てつつ、サウンドの土台をしっかり支える存在だったのです。
ギターだけでなく作曲にも深く関わっており、ラルフス氏がいなければバンドの方向性そのものが変わっていたと言っても過言ではありません。
特にアルバム『Bad Company』や『Straight Shooter』におけるギターと曲の完成度は、今聴いても鳥肌が立つほど完成度が高いと感じます。
次は、ラルフス氏のキャリアの原点とも言える、モット・ザ・フープル時代について振り返っていきましょう。
ミック・ラルフスの経歴!モット・ザ・フープル時代からの軌跡
ミック・ラルフス氏の音楽キャリアは、1966年にザ・ドク・トーマス・グループというバンドを結成したことから始まりました。
これが後のモット・ザ・フープルへと進化していきます。
モット・ザ・フープルは、グラムロックを象徴するような存在となりましたが、その中でラルフス氏はギタリストとしてだけでなく、作曲家としても重要な役割を担っていました。
中でも「All the Young Dudes」はデヴィッド・ボウイが楽曲提供したことでも有名で、ラルフス氏のオープニングギターが曲全体の雰囲気を決定づけています。
その後、ラルフス氏は自らの音楽的ビジョンを追求するためモット・ザ・フープルを脱退し、ポール・ロジャース氏らとともにバッド・カンパニーを結成します。
この選択が、世界的な成功へとつながるターニングポイントとなったのです。
個人的に思うのは、ラルフス氏の音楽的な志の高さです。
安全圏にとどまらず、自分の理想の音を求めて一歩踏み出したその姿勢に、バンド活動をしていた頃の自分は感銘を受けました。
次は、そんなラルフス氏のギタースタイルを支えた“名機”についてご紹介します。
使用していたギターと機材!ギター名機の魅力
ミック・ラルフス氏が愛用していたギターといえば、ギブソン・レスポールが特に有名です。
太くて粘りのあるトーンは、まさにラルフスサウンドの代名詞といえるものでした。
また、ラルフス氏はギブソン・ファイヤーバードも使用しており、時にはフェンダー・テレキャスターをライブで披露することもあったそうです。
アンプにはマーシャル系を使っていたとされており、そのサウンドは硬派でいて暖かく、ロックとブルースの中間を狙う彼のスタイルにぴったりでした。
私自身、大学時代にバンドでレスポールを試したとき、ラルフス氏のような音を出そうとしたことがあります。
ただの“重いギター”ではなく、音に厚みと説得力があると感じたのは、彼の音を耳にしていたからかもしれません。
機材に詳しい方なら、ラルフス氏のセッティングがいかにシンプルで実践的だったかが分かると思います。
技術やエフェクターに頼らず、ピックの当て方や右手のニュアンスで音を作っていくそのスタイルは、若手ギタリストの良い手本にもなるはずです。
続いては、そんなラルフス氏が評価され続けている理由のひとつ、「ロックの殿堂」への道について触れていきます。
ロックの殿堂入りも間近?ラルフスの音楽的影響とは
ミック・ラルフス氏とバッド・カンパニーは、近年「ロックの殿堂」入りが期待される存在として注目されていました。
多くの音楽メディアが、彼らの音楽的功績と影響力の大きさを再評価しています。
ラルフス氏はただのバンドマンではなく、時代のサウンドを形作るひとりでした。
ラルフス氏が創り上げたギターサウンドは、後のハードロック、ポップロック、さらにはカントリーロックにも多大な影響を与えています。
また、ラルフス氏の影響を公言しているギタリストも多く、ジョー・ボナマッサや、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュもそのひとりです。
自分自身も、ラルフス氏のギターリフを真似しながら“間”の大切さを学びました。
音楽的な影響だけでなく、長年愛され続けるその人柄や控えめな姿勢も、ラルフス氏を伝説たらしめている大きな理由のひとつでしょう。
亡くなられてもなお、ラルフス氏の音楽は多くの人の中で生き続けています。