ヤン・ツィイー(厳子怡)は何者?wiki経歴や年齢
ヤン・ツィイーさんは、中国・寧波出身の女子やり投げ選手で、18歳にして世界トップクラスに駆け上がった注目のアスリートです。
愛知・名古屋アジア大会では、雨が降る難しいコンディションにもかかわらず、なんと1投目で70m46の大会新記録をマークして金メダルを獲得しました。
しかも、北口榛花さんが最終6投目に記録した62m70を大きく上回っての優勝です。
TBSの中継では解説の小山裕三さんが「ちょっと解説できないですね、これ」と口にしたほどで、18歳という年齢を知って二度びっくりした人も多かったのではないでしょうか。
仕事でいえば、期待の新人が入社早々にベテラン勢を横目にとんでもない数字を叩き出したようなものです。
「新人だからこれから」ではなく、すでに世界の第一線で結果を残しているところがヤン・ツィイーさんの恐ろしさですね。
では、そんなヤン・ツィイーさんはどんな選手なのか、年齢や出身地からこれまでの経歴まで順番に見ていきます。
wikiプロフィール!年齢は18歳で中国・寧波出身
ヤン・ツィイーさんは2008年5月22日生まれで、2026年9月現在18歳です。
中国では「厳子怡(严子怡)」と表記され、英語では「Yan Ziyi」と表記されています。
・名前:ヤン・ツィイー(厳子怡/严子怡)
・英語表記:Yan Ziyi
・生年月日:2008年5月22日
・年齢:18歳(2026年9月現在)
・出身地:中国・寧波市
・国籍:中国
・競技:陸上競技
・種目:女子やり投げ
・自己ベスト:71m74
・主な記録:U20世界記録、アジア記録、世界歴代2位
2008年生まれという数字を見ると、あらためて若さに驚きます。
18歳といえば、日本なら高校を卒業したばかりか大学1年生くらいの年代ですよね。
その年齢で世界歴代2位というのは、「将来有望」という言葉では少し足りない気がします。
すでに世界の頂点が見える位置まで来ている選手、と考えたほうが実態に近そうです。
では、ヤン・ツィイーさんはいつ頃から世界レベルの記録を出すようになったのでしょうか。
何者?中国女子やり投げ界に現れた18歳の逸材
ヤン・ツィイーさんが一気に注目された理由は、若さだけではなく、10代とは思えない記録を次々と出しているからです。
2024年には15歳で60mを超える投てきを連発し、4月には64m28を記録してU20世界記録を樹立しました。
さらに2026年5月23日の厦門ダイヤモンドリーグでは、自己ベストを一気に伸ばす71m74をマークしています。
この71m74はU20世界記録とアジア記録であり、女子やり投げの世界歴代2位にあたる大記録です。
世界記録72m28との差は、わずか54cmです。
54cmと聞くと、オフィスにある一般的な傘1本より短いくらいの差ですから、世界記録が急に身近な数字に感じられますね。
アジア大会でも雨の中で70m46を1投目から出していることを考えると、一度だけ奇跡的に飛んだ選手ではない点も気になります。
まだ18歳なのに「これから世界で通用するか」ではなく、「世界記録にいつ届くのか」が話題になるところまで来ているわけです。
続いて、ヤン・ツィイーさんが15歳からどのように記録を伸ばしてきたのか、経歴を時系列で追ってみましょう。
ヤン・ツィイーの経歴!15歳でU20世界記録を樹立
ヤン・ツィイーさんの経歴を振り返ると、世界トップへ駆け上がるスピードの速さがよく分かります。
2024年3月には天津で61m31を記録して優勝し、中国国内タイトルを獲得しました。
同年4月には64m28を投げ、15歳にしてU20世界記録を樹立しています。
2025年には記録をさらに伸ばし、8月の中国陸上競技選手権では足首に問題を抱えながら65m89を記録して優勝しました。
そして2026年5月、厦門ダイヤモンドリーグで一気に71m74まで自己ベストを更新します。
ざっくり並べるだけでも、成長速度のすごさが分かります。
・2024年3月:61m31で中国国内タイトルを獲得
・2024年4月:64m28でU20世界記録
・2024年8月:U20世界選手権で優勝
・2025年8月:65m89でU20世界記録を更新
・2026年5月:71m74でU20世界記録・アジア記録を更新
・2026年9月:アジア大会で70m46を記録して金メダル
数字だけ眺めても、成長曲線がかなり急です。
会社員目線でたとえるなら、入社数年で昇進どころか業界最高クラスの実績を出してしまった感じでしょうか。
特に65m89から71m74へのジャンプは強烈で、「まだ伸びるの?」と思わず数字を二度見したくなります。
そんなヤン・ツィイーさんが世界に名前を知られる大きなきっかけになったのが、U20世界選手権でした。
U20世界選手権で金メダルを獲得
ヤン・ツィイーさんは2024年8月、ペルー・リマで開催されたU20世界選手権で金メダルを獲得しています。
当時はまだ16歳でしたが、決勝で63m05を記録して世界一に輝きました。
すでにU20世界記録を持っていたとはいえ、大舞台できっちり優勝まで持っていくところに強さを感じます。
若い選手の場合、「記録はすごいけれど大きな大会ではどうだろう?」という見方もありますが、ヤン・ツィイーさんは早い段階からタイトルも手にしているんですね。
その後も記録を伸ばし続け、2024年と2025年にはワールドアスレティックスの女子ライジングスター賞のファイナリストに選ばれました。
「将来楽しみな選手」として注目されていた存在が、わずか数年で世界トップクラスまで来たことになります。
そして2026年になると、その勢いはさらに加速します。
2026年はダイヤモンドリーグで一気に世界トップへ
2026年は、ヤン・ツィイーさんの名前が世界の女子やり投げ界で一気に広まったシーズンです。
5月23日の厦門ダイヤモンドリーグでは、1投目で71m74という衝撃的な記録を出して優勝しました。
その後もオスロ大会で67m11、パリ大会で67m44、モナコ大会で68m75を記録して優勝しています。
さらに9月5日のダイヤモンドリーグ・ファイナルでも68m42を投げ、北口榛花さんを抑えて優勝しました。
ここまでくると「18歳なのにすごい」というより、年齢を抜きにして世界トップ選手として見る段階でしょう。
特に印象的なのは、大会の早い試技で大きな記録を出して勝負を決めるケースが目立つことです。
営業で朝イチに月間目標を達成されたら周囲は「今日はもう何をすれば……」となりそうですが、ライバルからすればそれに近いプレッシャーがありそうです。
そして愛知・名古屋アジア大会でも、その勝負強さを象徴するように1投目から70m46を叩き出しました。
ヤン・ツィイー(厳子怡)は槍投げで70m超えで北口榛花を破った中国の逸材!
ヤン・ツィイーさんは、愛知・名古屋アジア大会の女子やり投げで70m46を記録し、北口榛花さんを破って金メダルを獲得しました。
しかも驚かされるのは、雨が降るコンディションの中、たった1投目で70mを超えてしまったことです。
北口榛花さんは最終6投目に62m70まで記録を伸ばして銀メダル、武本紗栄さんは62m15で銅メダルでした。
つまり日本勢も表彰台に2人入る健闘を見せたのですが、ヤン・ツィイーさんの70m46だけがポンと別のところにあります。
さらに自己ベストは71m74で、これは世界歴代2位という記録です。
18歳でここまで完成された結果を残していることを考えると、「北口榛花さんのライバルが登場した」という表現だけでは収まらない存在になってきた印象があります。
ここからは71m74の価値と、アジア大会で北口榛花さんを破った一戦を詳しく見ていきます。
自己ベスト71m74は世界歴代2位・アジア新記録
ヤン・ツィイーさんの自己ベストは、2026年5月23日の厦門ダイヤモンドリーグで記録した71m74です。
この記録はU20世界記録とアジア記録であり、女子やり投げの世界歴代2位にあたります。
女子やり投げの世界記録は、バルボラ・シュポタコバさんが2008年に記録した72m28です。
その差はわずか54cmしかありません。
70mを超えただけでも十分すごいのですが、もはや比較対象が同年代の選手ではなく「女子やり投げ史上最高の記録」になっているわけです。
しかも厦門大会でヤン・ツィイーさんが当初掲げていた目標は65mでした。
ところが1投目で自己ベストを約6m更新する71m74。
会社で「今月は前年比プラス5%を目指します」と宣言して、いきなり前年比プラス50%を出すようなインパクトがあります。
もちろん競技と仕事は単純比較できませんが、それくらい予想を飛び越えた記録だったことは伝わってきますね。
さらに驚かされたのが、愛知・名古屋アジア大会でも再び70mラインを突破したことでした。
アジア大会では70m46!北口榛花を破り金メダル
愛知・名古屋アジア大会では、ヤン・ツィイーさんが1投目で70m46をマークし、そのまま金メダルを獲得しました。
雨が降る難しい状況でのビッグスローだったこともあり、インパクトはかなり大きかったですね。
TBSの中継では解説の小山裕三さんが「ちょっと解説できないですね、これ」と口にしたほどでした。
スポーツ中継の解説者が「解説できない」と言ってしまうのですから、むしろこれ以上分かりやすい解説はない気もします。
さらにヤン・ツィイーさんは、その後の試技をパスしています。
1投目で70m46を出して仕事を終える。
会社員なら朝9時5分に今日のタスクを全部片付けて帰宅するようなものですが、実際の競技ではそれほど単純ではありません。
直前の大会で足首を痛めていたことを考えると、無理に試技を重ねず勝利を確保した可能性も考えられます。
一方の北口榛花さんは6投目に62m70を記録して銀メダル。
武本紗栄さんも最終6投目に62m15まで伸ばし、銅メダルを獲得しました。
日本勢が銀・銅を獲得する中、18歳のヤン・ツィイーさんが70m超えで頂点に立った大会となりました。
では、ヤン・ツィイーさんと北口榛花さんには、実際どれほど記録の差があるのでしょうか。
北口榛花との自己ベストやアジア大会の記録を比較
ヤン・ツィイーさんと北口榛花さんを比べると、今回のアジア大会では大きな差がつきましたが、自己ベストだけを見ると少し印象が変わります。
| 比較項目 | ヤン・ツィイーさん | 北口榛花さん |
|---|---|---|
| 年齢(2026年9月) | 18歳 | 28歳 |
| 自己ベスト | 71m74 | 68m92 |
| アジア大会 | 70m46 | 62m70 |
| アジア大会順位 | 金メダル | 銀メダル |
自己ベストの差は2m82です。
今回のアジア大会だけを見ると7m76もの差がありますが、北口榛花さんも2026年9月12日に68m92の日本新記録をマークしています。
そのため、一度の結果だけで実力差を固定して考えるのは早いでしょう。
実際、ブダペストで行われた世界アルティメット選手権では、北口榛花さんが優勝しています。
ヤン・ツィイーさんは1投目に68m05を記録したものの、その後に足首を痛めて棄権し、2位となりました。
それでも18歳ですでに北口榛花さんと世界トップレベルの舞台で競っている事実はかなり衝撃的です。
今後は「北口榛花さん対ヤン・ツィイーさん」が女子やり投げを見る楽しみの一つになりそうですね。
では、そもそもヤン・ツィイーさんは、なぜこれほど長い距離を投げられるのでしょうか。
ヤン・ツィイー(厳子怡)の槍投げはなぜすごい?
ヤン・ツィイーさんのすごさは、単純に「体格が良くて力が強い18歳」という説明だけでは片付きません。
71m74という世界歴代2位の自己ベストに加え、2026年は67m台、68m台の記録でもダイヤモンドリーグを次々と制しています。
愛知・名古屋アジア大会では雨の中でも70m46。
大きな記録を一度だけ出した選手ではなく、世界トップレベルの距離を複数の大会で記録しているところに強さがあります。
速い助走から投てきにつなげる動きも非常にダイナミックで、18歳という年齢を忘れそうになります。
一方で、若いから今後必ず記録が伸びるとは限りません。
実際に足首を痛めた大会もあり、これから長く活躍するにはコンディション管理も重要になりそうです。
それでも現時点ですでに世界記録まで54cmという位置にいることは間違いありません。
まずは、この「54cm」がどれほどとんでもない数字なのか見てみましょう。
18歳ですでに世界記録までわずか54cm
ヤン・ツィイーさんは18歳にして、女子やり投げの世界記録までわずか54cmに迫っています。
自己ベスト71m74に対して、世界記録はバルボラ・シュポタコバさんが2008年に記録した72m28です。
世界歴代2位という肩書だけでも十分ですが、数字にすると世界記録がすぐ目の前にあることが分かります。
さらに71m74を記録した時点で、ヤン・ツィイーさん自身も世界記録を意識するようになったことを明かしています。
ただし、すぐに世界記録を狙うというより、まずは高いレベルで安定して投げられるようになることを重視していました。
ここは18歳とは思えないほど冷静です。
大記録を出した翌日に「次は世界新だ!」と浮かれても不思議ではありませんが、長期的な成長を見据えているように感じます。
見る側としては72m28を超える瞬間を期待してしまいますが、焦らず競技を続けられるかも重要でしょう。
そしてヤン・ツィイーさんをさらに興味深い存在にしているのが、71m74以外の大会でも高水準の記録を残している点です。
70m級のビッグスローを生み出す実力に世界が注目
ヤン・ツィイーさんは自己ベスト71m74だけでなく、愛知・名古屋アジア大会でも70m46を記録しています。
同じシーズンに複数回70mを超えているため、71m74だけを見て「たまたま条件がハマった一投」と片付けるのは難しくなりました。
さらにダイヤモンドリーグでも、オスロ67m11、パリ67m44、モナコ68m75と高水準の記録を残しています。
一発の爆発力と安定感の両方を見せ始めているのが怖いところです。
個人的に特に気になるのは、大会序盤から大きな記録を出せる点ですね。
やり投げは最大6回の試技がありますが、ヤン・ツィイーさんは厦門大会でもアジア大会でも1投目から強烈な記録を出しています。
最初からアクセル全開で結果を出されると、追いかける選手にかかるプレッシャーも相当なものでしょう。
ただ、18歳という若さだけに、故障を避けながら現在のパフォーマンスを維持できるかは長い目で見る必要があります。
次に気になるのは、これほどの選手がなぜパリ五輪や世界陸上東京2025に出場していなかったのか、そしてロサンゼルス2028五輪ではどうなるのかという点です。
ヤン・ツィイー(厳子怡)は槍投げで70m超えで北口榛花を破った中国の逸材!
ヤン・ツィイーさんは、愛知・名古屋アジア大会の女子やり投げで70m46を記録し、北口榛花さんを破って金メダルを獲得しました。
しかも驚かされるのは、雨が降るコンディションの中、たった1投目で70mを超えてしまったことです。
北口榛花さんは最終6投目に62m70まで記録を伸ばして銀メダル、武本紗栄さんは62m15で銅メダルでした。
つまり日本勢も表彰台に2人入る健闘を見せたのですが、ヤン・ツィイーさんの70m46だけがポンと別のところにあります。
さらに自己ベストは71m74で、これは世界歴代2位という記録です。
18歳でここまで完成された結果を残していることを考えると、「北口榛花さんのライバルが登場した」という表現だけでは収まらない存在になってきた印象があります。
ここからは71m74の価値と、アジア大会で北口榛花さんを破った一戦を詳しく見ていきます。
自己ベスト71m74は世界歴代2位・アジア新記録
ヤン・ツィイーさんの自己ベストは、2026年5月23日の厦門ダイヤモンドリーグで記録した71m74です。
この記録はU20世界記録とアジア記録であり、女子やり投げの世界歴代2位にあたります。
女子やり投げの世界記録は、バルボラ・シュポタコバさんが2008年に記録した72m28です。
その差はわずか54cmしかありません。
70mを超えただけでも十分すごいのですが、もはや比較対象が同年代の選手ではなく「女子やり投げ史上最高の記録」になっているわけです。
しかも厦門大会でヤン・ツィイーさんが当初掲げていた目標は65mでした。
ところが1投目で自己ベストを約6m更新する71m74。
会社で「今月は前年比プラス5%を目指します」と宣言して、いきなり前年比プラス50%を出すようなインパクトがあります。
もちろん競技と仕事は単純比較できませんが、それくらい予想を飛び越えた記録だったことは伝わってきますね。
さらに驚かされたのが、愛知・名古屋アジア大会でも再び70mラインを突破したことでした。
アジア大会では70m46!北口榛花を破り金メダル
愛知・名古屋アジア大会では、ヤン・ツィイーさんが1投目で70m46をマークし、そのまま金メダルを獲得しました。
雨が降る難しい状況でのビッグスローだったこともあり、インパクトはかなり大きかったですね。
TBSの中継では解説の小山裕三さんが「ちょっと解説できないですね、これ」と口にしたほどでした。
スポーツ中継の解説者が「解説できない」と言ってしまうのですから、むしろこれ以上分かりやすい解説はない気もします。
さらにヤン・ツィイーさんは、その後の試技をパスしています。
1投目で70m46を出して仕事を終える。
会社員なら朝9時5分に今日のタスクを全部片付けて帰宅するようなものですが、実際の競技ではそれほど単純ではありません。
直前の大会で足首を痛めていたことを考えると、無理に試技を重ねず勝利を確保した可能性も考えられます。
一方の北口榛花さんは6投目に62m70を記録して銀メダル。
武本紗栄さんも最終6投目に62m15まで伸ばし、銅メダルを獲得しました。
日本勢が銀・銅を獲得する中、18歳のヤン・ツィイーさんが70m超えで頂点に立った大会となりました。
では、ヤン・ツィイーさんと北口榛花さんには、実際どれほど記録の差があるのでしょうか。
北口榛花との自己ベストやアジア大会の記録を比較
ヤン・ツィイーさんと北口榛花さんを比べると、今回のアジア大会では大きな差がつきましたが、自己ベストだけを見ると少し印象が変わります。
| 比較項目 | ヤン・ツィイーさん | 北口榛花さん |
|---|---|---|
| 年齢(2026年9月) | 18歳 | 28歳 |
| 自己ベスト | 71m74 | 68m92 |
| アジア大会 | 70m46 | 62m70 |
| アジア大会順位 | 金メダル | 銀メダル |
自己ベストの差は2m82です。
今回のアジア大会だけを見ると7m76もの差がありますが、北口榛花さんも2026年9月12日に68m92の日本新記録をマークしています。
そのため、一度の結果だけで実力差を固定して考えるのは早いでしょう。
実際、ブダペストで行われた世界アルティメット選手権では、北口榛花さんが優勝しています。
ヤン・ツィイーさんは1投目に68m05を記録したものの、その後に足首を痛めて棄権し、2位となりました。
それでも18歳ですでに北口榛花さんと世界トップレベルの舞台で競っている事実はかなり衝撃的です。
今後は「北口榛花さん対ヤン・ツィイーさん」が女子やり投げを見る楽しみの一つになりそうですね。
では、そもそもヤン・ツィイーさんは、なぜこれほど長い距離を投げられるのでしょうか。
ヤン・ツィイー(厳子怡)の槍投げはなぜすごい?
ヤン・ツィイーさんのすごさは、単純に「体格が良くて力が強い18歳」という説明だけでは片付きません。
71m74という世界歴代2位の自己ベストに加え、2026年は67m台、68m台の記録でもダイヤモンドリーグを次々と制しています。
愛知・名古屋アジア大会では雨の中でも70m46。
大きな記録を一度だけ出した選手ではなく、世界トップレベルの距離を複数の大会で記録しているところに強さがあります。
速い助走から投てきにつなげる動きも非常にダイナミックで、18歳という年齢を忘れそうになります。
一方で、若いから今後必ず記録が伸びるとは限りません。
実際に足首を痛めた大会もあり、これから長く活躍するにはコンディション管理も重要になりそうです。
それでも現時点ですでに世界記録まで54cmという位置にいることは間違いありません。
まずは、この「54cm」がどれほどとんでもない数字なのか見てみましょう。
18歳ですでに世界記録までわずか54cm
ヤン・ツィイーさんは18歳にして、女子やり投げの世界記録までわずか54cmに迫っています。
自己ベスト71m74に対して、世界記録はバルボラ・シュポタコバさんが2008年に記録した72m28です。
世界歴代2位という肩書だけでも十分ですが、数字にすると世界記録がすぐ目の前にあることが分かります。
さらに71m74を記録した時点で、ヤン・ツィイーさん自身も世界記録を意識するようになったことを明かしています。
ただし、すぐに世界記録を狙うというより、まずは高いレベルで安定して投げられるようになることを重視していました。
ここは18歳とは思えないほど冷静です。
大記録を出した翌日に「次は世界新だ!」と浮かれても不思議ではありませんが、長期的な成長を見据えているように感じます。
見る側としては72m28を超える瞬間を期待してしまいますが、焦らず競技を続けられるかも重要でしょう。
そしてヤン・ツィイーさんをさらに興味深い存在にしているのが、71m74以外の大会でも高水準の記録を残している点です。
70m級のビッグスローを生み出す実力に世界が注目
ヤン・ツィイーさんは自己ベスト71m74だけでなく、愛知・名古屋アジア大会でも70m46を記録しています。
同じシーズンに複数回70mを超えているため、71m74だけを見て「たまたま条件がハマった一投」と片付けるのは難しくなりました。
さらにダイヤモンドリーグでも、オスロ67m11、パリ67m44、モナコ68m75と高水準の記録を残しています。
一発の爆発力と安定感の両方を見せ始めているのが怖いところです。
個人的に特に気になるのは、大会序盤から大きな記録を出せる点ですね。
やり投げは最大6回の試技がありますが、ヤン・ツィイーさんは厦門大会でもアジア大会でも1投目から強烈な記録を出しています。
最初からアクセル全開で結果を出されると、追いかける選手にかかるプレッシャーも相当なものでしょう。
ただ、18歳という若さだけに、故障を避けながら現在のパフォーマンスを維持できるかは長い目で見る必要があります。
次に気になるのは、これほどの選手がなぜパリ五輪や世界陸上東京2025に出場していなかったのか、そしてロサンゼルス2028五輪ではどうなるのかという点です。
ヤン・ツィイー(厳子怡)の今後は?ロサンゼルス五輪にも注目
ヤン・ツィイーさんは2024年のパリ五輪や2025年の世界陸上東京には出場していませんが、実力不足だったわけではありません。
大きな理由となったのが年齢です。
当時は世界陸連が定める年齢条件を満たしておらず、シニアの世界大会に出場できませんでした。
そのため、日本では2026年になって「突然ものすごい18歳が出てきた」と感じた人もいるかもしれません。
実際には15歳の頃からU20世界記録を更新し、年代別ではすでに世界トップとして結果を積み上げていたんですね。
そして20歳で迎える2028年ロサンゼルス五輪は、大きな目標の一つになりそうです。
北口榛花さんとの勝負はもちろんですが、世界記録72m28への挑戦も今後の大きな見どころでしょう。
まず、過去の世界大会に姿がなかった理由から確認します。
パリ五輪と世界陸上東京に出場しなかった理由は年齢制限
ヤン・ツィイーさんがパリ2024五輪と世界陸上東京2025に出場しなかったのは、当時の年齢が世界陸連の出場条件を満たしていなかったためです。
2024年4月にはすでに64m28を記録していましたが、パリ五輪の女子やり投げに出場することはできませんでした。
2025年には自己ベストを65m89まで伸ばしていましたが、世界陸上東京2025にも年齢の関係で出場していません。
記録だけを見て「なぜ世界大会にいなかったんだろう?」と思った人にとっては、ここが少し分かりにくいところですね。
むしろ見方を変えると、シニアの世界大会に本格参戦する前から65m以上を投げていたことになります。
若いうちから大舞台を経験させるのではなく、長期的に育成する方針が取られていたことも伝えられています。
18歳で世界歴代2位まで来た現在を見ると、急がず育ててきたことが今後どう実を結ぶのか気になります。
その大きな舞台になりそうなのが、2028年のロサンゼルス五輪です。
ロサンゼルス2028五輪では北口榛花との対決にも注目
2028年ロサンゼルス五輪では、ヤン・ツィイーさんは20歳になります。
順調に競技を続ければ、世界トップクラスとして五輪を目指す年代に入ります。
現在の自己ベスト71m74だけを見れば、すでに世界最高峰の記録を持っています。
一方、北口榛花さんもパリ2024五輪の金メダリストで、2026年には68m92の日本記録をマークしています。
アジア大会ではヤン・ツィイーさんが勝ちましたが、別の大会では北口榛花さんが上回っており、今後も毎回同じ結果になるとは限りません。
個人的には、この2人の存在によって女子やり投げを見る面白さがかなり増したように感じます。
日本からすると北口榛花さんを応援したくなる一方、「18歳で71m74って、この先どこまで飛ばすんだ」とヤン・ツィイーさんからも目が離せません。
世界記録72m28まで54cm。
その54cmを先に越えるのか、それとも北口榛花さんをはじめとする世界のトップ選手が立ちはだかるのか。
ヤン・ツィイーさんは「中国から現れたすごい若手」という段階をすでに越え、女子やり投げの今後を語るうえで欠かせない存在になりつつあります。
